日頃の竹の話〜竹であそぶ 2018年9月4日〜2019年1月14日(せんだい3.11メモリアル交流館)

「最近、SNSの投稿でずいぶん竹が出てきているけれど、竹で何やっているの?」
と、聞かれることが増えました。

実のところ、11月に講師として(!)参加させていただいたワークショップについてなどのお知らせをすっかり失念し、このブログに書くタイミングを失ってしまっていました・・・。

今年2018年の夏前くらいに、せんだい3.11メモリアル交流館の方より竹を使ったワークショップを、出来れば楽器作りの内容で出来ないかどうかとお問い合わせいただきました。

楽器作りを教えるのは無理ですと伝えると驚いていて、どこからか僕は大工もやっている音楽家で自作の楽器もあるという話を聞いたと言われ、笑ってしまいました。

(※因みに、僕の父の仕事が雄勝石を専門に扱っている瓦屋で、僕は瓦屋も大工もやったことありません。もちろん、家業の手伝いで現場で荷物運びなどは昔はありましたが。)

丁寧に説明し、楽器作りを教えることは出来ない旨を伝えました。

ただ、震災後に仙台の東部エリアに竹藪が出現し、管理が追いつかず困ったものになっている竹。

戦国武将の伊達政宗も推奨した、屋敷の周りに樹木を植える居久根。様々な樹木を屋敷の周りに植えることで、防風、防雪、防砂と屋敷を守る大きな役割を持ってるそうです。
その居久根が、3.11大震災の大津波で被災し、枯れてしまったところに、竹だけが塩害に負けずに残ったり、蘇ったりした。
そんな竹の使い道が分からない、管理の手が届かずにボウボウの藪になってしまっているそうでした。

震災で生き残った、政宗公の時代からあった文化。
僕自身が、震災後から雄勝町伊達の黒船太鼓保存会で続けていることや、震災で残ったものということが、何か心にかかるものがあり、自分に出来ることを考え、
楽器作りは教えられないけれど、竹を使った音作りのワークショップなら出来るかもと思い提案しました。

ワークショップ対象者が老若男女問わずという感じで、ちょっとハードルが高い気もしましたが、きっとこれは何かの縁だと思いワークショップを決めました。

内容は、地域に昔からある文化の一つに竹があり、その竹がどういう音を鳴らせるのかを見つけてみる。その過程で、楽器的なものへの加工もOK。
最後にみんなでその音をレコーディング。
のちにサンプルを僕と那美さんで曲を作り、サンプルと一緒にCDをプレゼントという結構もりもりな内容。

「竹であそぶ」のイベント期間スケジュール
竹で虫かご作りや、望遠鏡(!)作りのワークショップもあります。
その中の一環で「生きた竹の音採集」が僕、そして仙台の電子音楽家の佐藤那美さんのワークショップになります。




9月、10月と、仙台東部エリアへ竹を切りに行きました。
竹を切っている時の写真をすっかり撮り忘れてしまい今手元には無いのですが、
農家の裏にドンと竹藪がありました。そこに生えているのは、孟宗竹。
風の流れなどもあるので、どの竹を切っても良いという事では無いようです。
家の方から指定された場所の竹を数本切らせてもらい、

別の場所に行くと、真竹、笹、篠竹と別の種類の竹があり、太さや形状、節の長さも色々違いがありました。




切っている最中も色々な音が鳴る竹。アイデアどんどん膨らみます。

流石に切ったままの状態を、ワークショップに来てくれた方々にドン!と、出し、はいこれで何かをやってくださいというのも流石に乱暴かなとも思いましたので、ある程度の加工は予めしました。

節付き、節無し、節抜き、スリット入り、割ったものなどなど。





車にギュウギュウに詰め込む。




11月10日(土)はワークショップ当日。
どういう方々が来てくれるのかドキドキでした。気がつけば始まる時間になり、20人以上の方々が来てくれました。

自己紹介と、仙台東部エリアの竹について軽く説明。とても緊張。

 (photo: せんだい3.11メモリアル交流館)

竹でどういう音が出せるか、例として少しデモンストレーション。これは楽しい。

 (photo: せんだい3.11メモリアル交流館)

 (photo: せんだい3.11メモリアル交流館)

デモンストレーションも終わりました。

「これだ!」という音が見つかったら、別室のスタジオで那美さん主導のもと、レコーディングをするというのを伝え、音探し、音採集の時間が始まりました。

↓別室



ワークショップが始まると、想像以上にみなさん積極的で、次から次へとアイデアを形にしようと竹を加工し始めたり、落としてみたり、吹いてみたりと、もうその空間の音自体が相当面白いものになっていました。

当初は、迷っている人がいたらアイデアのヒントとかあげたり、一緒に手を動かそうと思っていたのですが、とんでもない。僕のほうが沢山アイデアをもらいました。


 (photo: せんだい3.11メモリアル交流館)

 (photo: せんだい3.11メモリアル交流館)

 (photo: せんだい3.11メモリアル交流館)



終いには、何故かオブジェが出来ていたり(笑)

 (photo: せんだい3.11メモリアル交流館)


一人ひとりが、「これだ!」という音を見つけはじめ、那美さんのいるスタジオにも長蛇の列。これは、嬉しい想定外だった。

 (photo: せんだい3.11メモリアル交流館)


最後に各々が見つけた音、作った装置、楽器を一斉に鳴らす合奏?をし、とても和やかで賑やかな中、ワークショップが終了しました。

 (photo: せんだい3.11メモリアル交流館)

実際、ワークショップはまだまだ続いていて、この日に録音したサンプルを那美さんと分け合い、曲作りに入りました。



先日の12月20日の関連イベント「メモ館談話室#03「まだまだ使える!竹の魅力」で、その曲のミニライブをさせていただきました。


リハーサル風景。朝日が入る中でサウンドチェックって、中々無いシチュエーションだねと那美さんと笑う。





会場は、竹ひごで作られた大きいテーブル?を囲って。
トークでは、竹の可能性について、望遠鏡などを作るにあたってのお話など興味深いものでした。



無事にライブも終了し、この日のイベントも終わりました。
来年始めになると思いますが、この日にライブをした楽曲も入れたWS参加者のみ限定CD-Rが出来ると思います。完成までもう少し。


関連記事:
メモ館談話室#03「まだまだ使える!竹の魅力 | 2018年12月22日(土)

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